趣意書

平成25年7月13日
設立代表者 西 田  實

◆理 念:ペット(犬・猫)飼育者の飼育責任意識を高めて社会的な合意を拡げ、ペットと共生するこころ豊かな地域社会、即ち動物愛護管理法に謳う「動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操」に満ちた地域社会の実現を、江戸川区において目指す。為に本会を設立し、区民・関係者から理解と信頼、支援を頂き、法人として責任を果たすべく努力する。

◆現状の課題:日本社会のペット飼育の現状には、解決すべき様々な課題が突きつけられている。

遺棄・殺処分されるペットは膨大で、「飼い主のいない猫」は巷を彷徨い、犬のしつけ不足によるトラブル、又環境の不衛生化等、ペットの生命と安全を危くするばかりか、住民同士の融和を阻害し、飼育禁止の地域さえ存在している現状がある。イヌ・ネコとヒトとの間に期待される、あるべき関係からすると、決して望ましい実態とはいえない。

根本的な対応は、飼育者の飼育に関する基本的な知識・技術の習得、規範意識・マナーの涵養、何よりも貴重な「命あるもの」を飼っている自覚、又近隣住民と不可分な関係で生活しているという市民としての自立性等々を、個々に備えなければならない。しかしそれを促し育くむ社会的な機能、制度、機会は、現代の日本社会では,未だ充分には整っていない。単に「可愛い!」的な個人的愛玩意識を克服し、飼育者同士が、愛護理念を共有して連帯し、ペットと共生する協働の地域社会を実現する具体的な活動を実行しなければならない。

一方、日本社会での家庭動物としてのペット飼育の意義と価値は、環境省の「動物愛護管理法」や「動物愛護管理基本指針」、また東京都の「基本推進計画」や関連条例が求める社会的な合意形成の理念も、社会の隅々まで浸透しているとは言い切れず、理解、支援を意識的に広く訴え、働きかけねばならない状況がある。犬・猫を通じてもっともっと豊かな地域協働生活が築けるものと提案する。

◆活動の経過と発足の企図:任意の団体として「江戸川区ペットクラブ連絡会」は過去7年間、主にペットクラブやボランティアの結集を呼びかけて始動、区行政との連携で、飼い主のいない猫への助成制度実現にも貢献し、小地域から始めて漸く全区に展開するに至った。しかし、区全体へ呼びかけるには、任意の団体としては信頼性、組織力、訴求力、資金力、人材の確保等に制約があり、区民に広く認知して頂くには限界がある。 多くの飼育者の参画を求め、更なる高度、広範囲の啓発、連携活動を継続するには新たな工夫が必要である。今後は、同連絡会をどんなグループでも容易に参加できる門戸の広い組織として育て、本会の法人性を合わせ両輪とし提携しあって目的の達成に努力する。

◆活動の基調:江戸川区民と関係者に対し広報、啓発、連携、コンサル事業等を進める。江戸川区の飼育者に対し、飼育責任と市民性、住民性の向上を訴え、飼育者の連帯・運動への参加を呼びかけて、一体となって推進し、根付かせる努力をする。

◆活動事業:直面する様々な課題に関し、行政、地域諸団体、教育・業界関係者、愛護団体等と連携し諸事業を進める。ホームページ運営、広報紙・パンフレット等の発行、講演会、映画会、懇談会、しつけ教室、ドッグラン運営、地域における環境・安全の保全(清掃・パトロール等活動)等の動物愛護に関する、啓発、宣伝活動、並びにコーディネート・コンサルティング、調査・研究、その他有効な事業を実施する。中でも、上記連絡会の経験に基づき、犬・猫ペットクラブ、子供ペットクラブ、「飼い主のいない猫」ボランティアグループの組織化を提言し、上記連絡会に誘導し、支援する。



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